スクリーン印刷とは

  • スクリーン印刷の仕組み
  • スクリーン印刷の可能性

身の回りからエレクトロニクスまで

スクリーン印刷は、ポリエステルなどの合成繊維やステンレスなどの金属繊維で織った「スクリーンメッシュ」を用いた版(スクリーンマスク)を使用する印刷方法です。スクリーンマスクの網目にインキを通過させ、対象物へ印刷する「孔版印刷」の一種で、印刷可能な対象物の多様さから、「水」と「空気」以外のあらゆる素材に印刷できるとさえ言われています。近年では、高細線な印刷を可能にするための開発が進み、超微細な加工(印刷)が求められるエレクトロニクス分野での応用に注目が集まっています。

スクリーン印刷の工程

製版

(1)印刷物の大きさに合わせたアルミや木製の枠にスクリーンメッシュを張ります

(2)スクリーンメッシュに紫外線で硬化する感光材を塗布します

(3)印刷したい文字やイラストなどの部分を ポジフィルム で覆い隠し(マスキング)、 紫外線 を当てます(露光)

(4)(3)を水で洗い流すと、紫外線が当たらず硬化しなかった部分の感光材が洗い流され、メッシュ部分が露出します

(5)(4)を乾燥・検査して、スクリーンマスクが完成します

印刷

(6)印刷したい対象物(以降、対象)の上に、完成したスクリーンマスクを置きます

(7)スクリーンマスクの上にインキを延ばすと、感光材でふさがれていないメッシュの孔部分にインキが充填されます

(8)スキージでスクリーンマスクの端からインキを対象に押し付けていきます

(9)スキージによって押し付けられた版が対象に触れる→離れることで、メッシュ孔部分に充填されたインキが対象に転写されます(版離れ)。これにより、対象に印刷ができます

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なぜいろいろな素材に印刷できるの?

  • POINT 1
  • スクリーン印刷はスクリーンメッシュからインキを押し出して印刷するという単純な原理から、印刷対象物を限定しません。紙、布、プラスチック、金属、ガラスなど、さまざまな物に印刷することが可能です。

  • POINT 2
  • 使用するスクリーンメッシュの種類、感光材の種類、インキの種類は多岐にわたり、それらを最適に組み合わせることで、広告などの視覚に訴える印刷物から、電子部品などの機能性を重視した印刷物まで対応可能です。

  • Tシャツやガラス・陶磁器などの薄いもの・壊れやすいものや、曲面にも印刷できるのです。

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電子機器に利用されるスクリーン印刷

昨今の電子機器業界における低価格化・小型化・軽量化のニーズはどんどん拡大しており、そのなかで、プリンテッド・エレクトロニクスという技術が注目を浴びています。
プリンテッド・エレクトロニクスとは、印刷技術を利用して電子回路やデバイス等を形成する技術です。使用される印刷方式としてはオフセット印刷・グラビア印刷・インクジェット印刷などさまざまですが、なかでもスクリーン印刷は「いろいろな素材に印刷できる」という特徴から、よく用いられる方式です。

スクリーン印刷は印刷対象を問わないため、多少凹凸のあるような基材などにも印刷できます。 また、使用するインキはペースト状であればよいため、インキ成分を比較的自由に設計・選択できます。
近年の技術進歩によって、わずか10μm(人間の髪の毛1本の直径は60~80μm)程度の精細な配線が印刷可能になるなど、電気電子部品の製造におけるニーズに応える印刷法といえます。

複数回の印刷による、基盤の形成例

パターン印刷
電気の流れ道(配線)をスクリーン印刷で形成

保護レジスト印刷
部品を接続する部分以外をスクリーン印刷を用いて保護(レジスト)

文字印刷
どんな部品か見分けられるよう、スクリーン印刷で記号を形成

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もっと詳しく! 感光材の塗布方法

感光材をスクリーンメッシュに塗布する方法は、大きく分けて2つあります。

直接法

バケットと呼ばれるバットの一種や塗布用機械などを使い、スクリーンに直接感光材を塗布する方法。
利用可能な感光材のバリエーションが豊富であり、印刷後の耐久性も高いという長所があります。一方で、均一に塗布するのが難しく、輪郭がにじみやすいなどの短所もあります。

間接法

あらかじめ感光材を薄く塗布した、感光性フィルムを使用する方法。
感光性フィルム上で製版(3)~(4)の手順を行い、パターン部分だけ露出した感光性フィルムをスクリーンメッシュに貼り、版に感光材を転写します。フィルムだけ剥がすと、スクリーン版の完成です。
直接法に比べてにじみが少なく作業が簡単等の利点がありますが、版の耐久性が低い、露光後の現像に過酸化水素水や熱湯などの準備が必要という短所もあります。

ムラカミではこれらの方法の利点を生かした、第三の方法も利用できます。

直間法

あらかじめ感光材を塗布したフィルムを、液状感光材や水を利用してスクリーンに貼り、乾燥後、フィルムを剥がして乳剤の膜をスクリーンに転写します。その後、製版(3)~(4)の手順で作業します。間接法の簡単さと膜厚精度を持ち、かつ間接法よりも耐久性で勝ります。

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